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May 07, 2005

ポップな隊商

キャラヴァン(Caravan)もかなり早いうちに聴いたバンドです。最初はやはり『グレイとピンクの地(In The Land Of Gray And Pink)』でした。このアルバムには「9フィートのアンダーグラウンド(Nine Feet Underground)」というLP片面曲が入っていたからです。当時買ったLPの帯には、ピンク・フロイド(Pink Floyd)の「原子心母(Atom Heart Mother)」に匹敵する音楽性云々と書かれていて・・・事情の分からない人にこういう曲を説明するには、フロイドのようなビッグネームを引き合いに出すしか無かったのでしょうね。LP片面曲は実力派プログレバンドの試金石になっていたわけです(笑)。

『グレイとピンクの地』がリリースされた71年当時、LP片面曲をやっていたアーティストは他にどのくらい居たのでしょう。アモン・デュールII(Amon Duul II)『ファラス・ダイ(Phallus Dei)』のB面、アシュ・ラ・テンプル(Ash Ra Tempel)『アシュ・ラ・テンプル(Ash Ra Tempel)』 『セヴン・アップ(Seven Up)』 『ジョイン・イン(Join Inn)』(この3枚はいずれもLP片面曲のみで構成されている)、カン(Can)『モンスター・ムーヴィー(Monster Movie)』のB面、コラシアム(Colosseum)『ヴァレンタイン組曲(Valentyne Suite)』のB面、エッグ(Egg)『Egg』のB面、エマーソン・レイク&パーマー(Emerson Lake & Palmer)『展覧会の絵(Pictures At An Exhibition)』(これはLP1曲構成)、ジョン・メイオール『ベア・ワイヤー(Bare Wire)』のA面、キング・クリムゾン(King Crimson)『リザード(Lizard)』のB面、マイケル・ギブス(Michael Gibbs)『タングルウッド'63(Tanglewood'63)』、マクドナルド&ジャイルズ(Mcdonald & Giles)『マクドナルド&ジャイルズ(Mcdonald & Giles)』のB面、ニュー・トロルス(New Trolls)『コンチェルト・グロッソ(Concerto Grosso)』、ナイス(Nice)『五つの橋(Five Bridges)』のA面、レア・バード(Rare Bird)『自由への飛翔(As Your Mind Flies By)』のB面、ソフト・マシーン(Soft Machine)『サード(Third)』(LP2枚組みで片面曲4曲構成)、タンジェリン・ドリーム(Tangerine Dream)『ツァイト(Zeit)』(LP2枚組みで片面曲4曲構成)、ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレーター(Van Der Graaf Generator)『ポーン・ハーツ(Pawn Hearts)』のB面・・・他にもあるかもしれませんが、私が持っているCDの範疇ではこんなところです。この中ではおそらくEL&Pの『展覧会の絵』が最もポピュラーなんでしょうね。

キャラヴァンは、パイ・ヘイスティングス(Pye Hastings)とリチャード・シンクレア(Dave Sinclair)の二枚看板ヴォーカルに、ソロを弾かないギター、グレイ&ピンクカラーのオルガン、どっしりとしたドラムスが初期の特徴でした。その後、ジャズ・ロック系のバンドとしては珍しくオーケストラとの共演に挑戦しています。このあたりは、キャメル(Camel)の『スノー・グース(Snow Goose)』と同じ路線だったと考えれば分かりやすいのかもしれません。キャラヴァンとキャメルですから、似ていて当然ということでしょうか。

まずは『グレイとピンクの地』を聴いてみると良いでしょう。最初に聴いて好印象を得るには、やはりこのアルバムが一番です。おそらく2曲目の「ウインター・ワイン(Winter Wine」に惹かれると思います。この乗りの良さも彼らの特長です。「9フィートのアンダーグラウンド」は長いので曲に慣れるまで、集中して聴けないかもしれません・・・私はこの曲を最後まで聴こうとして、途中でよく気を失いました(笑)。

次にお薦めなのは『夜ごと太る女のために(For Girls Who Grow Plump In The Night)』でしょう。このアルバムはスティーヴ・ミラー(Steve Miller)とリチャード・シンクレアが抜けて解散状態?になった後、デイヴ・シンクレア(Dave Sinclair)を呼び戻し、ヴィオラ奏者のジョフリー・リチャードソン(Geoffrey Richardson)と、ジョン・G・ペリー(John G.Perry)というベーシストを加入させて制作されました。このアルバムの聴き所はなんと言っても最終曲「猪の館(L'Auberge Du Sanglier)」です。間奏部にマイク・ラトリッジ(Mike Ratledge)の「バックワーズ(Backwards)」という曲が挿入されています。これが素晴らしい!(もちろんソフト・マシーンのオリジナルも素晴らしいのですが)『キャラヴァン&ザ・ニュー・シンフォニア(Caravan & The New Symphonia)』にオーケストラとの共演による演奏が収録されています。こちらも白熱した素晴らしいパフォーマンスになっています。これはLP時代(および当初のCD?)には収録されていませんでした。こんな素晴らしい演奏が、LPの収録時間の関係で省かれていたなんて困ったものです。もともとは「愛は瞳の中に(The Love In Your Eyes)」と「リチャードのために(For Richard)」がメインの構成だったわけですね。

その他(といっても彼らのアルバムを全部聴いたわけではないのですが・・・)、オリジナルメンバによる90年代のライヴ(Code 90 Live)も素晴らしいと思います。デイヴ・シンクレアが、シンセサイザを使って往年の曲を表現豊かに演奏しているのが印象的です。たしかキャラヴァンは今でもアクティヴに活動しています(?)。ただ、リチャード・シンクレアが参加しないと、彼がリードヴォーカルの曲をほとんど演奏しないので、レパートリーが狭まるのですが・・・たまに来日公演もあるようです。

キャラヴァンを入口に、カンタベリー(Canterbury)の宝の山に触れる人がもっと増えることを期待します。

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