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June 22, 2005

イエスソングズ

イエス(Yes)というバンドも、中学生の頃から音楽雑誌でよく見かけたので、音よりも知識の方が先行していたかもしれない。とくにスティーヴ・ハウ(Steve Howe)は、1日に数時間のギター・プラクティスを決して欠かさないというので、周囲の音楽ファンの間でも有名だった。そして、ひとりウィーン少年合唱団と言われたジョン・アンダーソン(Jon Anderson)の声はどうだろうとか、出入りの激しいリック・ウェイクマン(Rick Wakeman)は我侭なミュージシャンだ・・・などと暇さえあれば駄弁っていたような気がする。アンダーソンのコーラスっぽい声は、実際にはクリス・スクワイヤ(Chris Squire)がハモっている場合が多いようだが(笑)。

最初に気に入った曲は『究極(Going For The One)』に収録されている(ということを後から知った)「不思議なお話を(Wonderous Stories)」だった。なんて美しくエレガントな曲だろう、これぞまさに非在の美!という感じで、イエスというと完全にこの曲のイメージになってしまった。そして次に聴いたのが『危機(Close To The Edge)』収録の「シベリアン・カートゥル(Siberian Khatru)」。こちらは「おや、これもイエスなの?」と、ちょっと意外な印象だった。どちらもFM放送で聴いたものである。そうこうしているうちに、LP3枚組みの大作ライヴ『イエスソングズ(Yessongs)』が聴きたくて聴きたくて堪らなくなっていた・・・というあたりが、イエスというバンドとの最初の関わりだったと思う。

迷った挙句、最初に買ったレコードは『イエスソングズ』だった。やっぱりLP3枚組みは高い!当時5千数百円したと思う。もちろん、金銭的余裕のあるお正月に買った。オープニングの華麗な「火の鳥」に続いて、炸裂するスティーヴ・ハウのギターにまず驚いた。「不思議なお話を」のとろけるような甘いトーンとは大違い!こんなに饒舌に弾く人だとは思わなかったのだ。それに輪をかけて元気なのがクリス・スクワイヤ。リッケンバッカーをまるでギターのように弾きまくっている。そしてその二人に応戦するかのようにアラン・ホワイト(Alan White)が渾身のパワーでドラムスを叩き続ける・・・まさに興奮の坩堝だ。『イエスソングズ』は、そんな演奏ばかりをLP3枚にぎっしり詰め込んだようなライヴ・アルバムだった。さすがにしばらくは他に何も要らないという状態が続いた。

『イエスソングズ』の興奮が一段落した後で、『危機』『こわれもの』『ザ・イエス・アルバム』の順に淡々と聴いた記憶がある。これはもう、元歌の確認程度にしかならなかった。とにかくライヴ演奏が凄過ぎる。やっぱりイエスはライヴだ!ということで、次に目を付けたのが『イエスショーズ』だった。たしか、このアルバムを手にする頃は既に職に就いていたと思う。4千数百円(LP2枚組み)という値段が左程気にならなくなっていた。また、このアルバムには最初のお気に入りだった「不思議なお話を」のライヴバージョンが収録されていて、久しぶりに瑞々しい音の粒子が弾けるような、美しくクールなサウンドに浸ることも出来た。

さて、このライヴ盤は賛否両論が多い「錯乱の扉(Gates Of Delirium)」と「儀式(Ritual)」のフル演奏が収録されている。『イエスソングズ』で聴けた、グルーヴする圧倒的な音の存在感よりは、ちょっと現実から遊離したような状態を表現しようとしたと思われる。とくに「儀式」の後半部は最初のうち全く意味が分からず、その不気味な雰囲気に困惑していた。しばらく間を置いて冷静に聴いてみると、それは彼らが表現する儀式の模様だったということに気が付いた。以来『イエスショーズ』はどちらかというと2枚目を聴く方が多くなったと思う。ここでもクリス・スクワイヤとスティーヴ・ハウの疲れを知らないパワフルな演奏に圧倒されっ放しである。欲を言えば、パトリック・モラッツ(Patrick Moraz)の派手なプレイが前面に出る部分が欲しかったと思った。

CD時代になっても、よく聴くアルバムは『イエスソングズ』『イエスショーズ』『究極』『ザ・イエス・アルバム』の4作品であり、これはLP時代からあまり変わっていない。また、80年代以降のアルバムも全く聴いていない。バグルスと合体したり、クリス・スクワイヤを外したABWHになったり、8人編成になったりと話題に事欠かない活動はしているが・・・。1stアルバムと2ndアルバムは何度が手が伸びたが、結局LPでもCDでも未購入のままである。こちらはタイミングよく安い輸入盤があれば手に入れる予定。

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Comments

柏木さん、いらっしゃい。

トラックバックは6個来ていました。記事を編集して保存するたびに送信されているのではないでしょうか?

記念にリンクさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

Posted by: ノブりん | July 28, 2005 at 01:37

二回トラックバックしてしまってすみません。

一回目のものがファイルが壊れてしまったようです。

一回目のものはどうぞ削除してください。

これからも宜しく御願い致します。

Posted by: 柏木陽志 | July 27, 2005 at 19:45

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Tracked on July 28, 2005 at 00:17

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