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July 06, 2013

スキル把握の時期(3)

組織がやってるスキル把握なんて、上手くいくわけないという主旨でダラダラ書いています。

誰が何と言おうと、ある程度大きなIT組織はスキル把握をやろうとする。組織はどういうスキルを把握したがるのか。それは当然のことながら、ビジネスの成功に結び付く(と思われる)スキルに他ならない。そしてIT組織の場合、スキル=資格と考えているようだ。

資格にはいろいろあって、それぞれその資格を取得するための試験があり、それで合格点を取ったものに資格が与えられる。これは運転免許と同じで、資格に関わる営みすべてがひとつのビジネスになっている。資格を得るには試験を受けなければならず、そのためには受験料を払わなければならない。ものによっては資格を得た後も3年に一度は更新試験を受けなければならない。それらの受験料はその資格を扱う団体の主な収入であり、その資格を持ったものがビジネスの現場で活躍すればするほど(というより、活躍していると宣伝すればするほど)、その資格の権威は高まり、さらに多くの人がその資格を得ようと試験を受けるようになる。

資格を得るには試験で合格点を取れば良い。普通に考えれば、既にその資格を得るに足るスキルを持っている人が試験に合格することになるが、スキルが無くても、その試験向けに勉強をすれば合格することが可能になる。つまりスキルが無くても試験に合格すれば資格が与えられ、有スキル者になれるわけだ。

スキルが無いのに試験に合格さえすれば資格が与えられるなんておかしい!と思われるかもしれないが、世の中にある資格なんてたいていそんなものだ。もちろん、資格取得のための勉強をしているうちに真にそのスキルを身につけてしまうこともあるのだろう。反対に、試験に合格して資格をとってしまえば、そのスキルがあるかどうかなどどうでも良いと考える人も多いと思われる。

なぜスキル=資格になったのかと言えば、組織においてはそれ以外に把握のしようがないからだ。IT組織の中に驚嘆すべき開発スキルを持った者が居たとして、資格を持っていなければ組織はその人を有スキル者と認めることは無い。もう少し正確に言うと、そういう人を有スキル者として認めるルールにはなっていない。「認められたいなら、資格を取れば良いじゃないか!」と組織のルールを言われるだけだ。

資格は持っていないが誰が見ても高スキル者に見える者を、組織は有スキル者と認定することが出来ない。無理に認定しようとすれば、それは評価者の主観による認定にならざるを得ないからだ。組織の認定基準として最も客観性の高い公平なものとなると、やはり試験による認定以外に方法が無い。

これまでの言い方からすれば、有スキル者なら試験に合格するはずだが、どうやらそうでもないらしい。それは有スキル者なら合格する試験内容にすると、スキルの無い者は合格出来なくなってしまい、資格ビジネスとして成立しなくなるからだ。それよりも勉強して試験に臨めば、合格出来るかもしれないというイメージにしておくことが重要である。なので、有スキル者が勉強しないでそういう試験を受けると、こんな試験でこのスキルを計れるの?という疑問が湧いてしまう。

まあ、組織のスキル管理なんて概ねこんなものなので、マトモに対応する気にはなれないのである。

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